Reflection 〜とあるIT研究者の内省録〜

AIを始めとするIT技術は、人間の思考を投影し具現化する。台頭するAIの時代に、どう生きるか?とあるIT研究者が綴る、リアルな生存戦略レポート。

ひらめきを生むために大切なこと

みなさん、こんばんは。楽しい週末を過ごされましたか?1月に入ってからというもの食べて飲んで寝てという魔の3拍子が揃った生活が続いていたのですが、今日はジムに行って汗を流してきて少し罪悪感がなくなりました。Makです。

さて、先日は以下の記事で、「アナロジー思考」について説明しました。

mak-japan.hatenablog.com

また、アナロジー思考が創造性、つまり「ひらめき」を生むための重要なコアステップであることを、以下の記事で説明しました。

mak-japan.hatenablog.com


今日は「ひらめき」を生むための条件を、もう少し考察してみることにしましょう。
今日の記事は、「ひらめきを生むために大切なこととは?」というテーマで書いていこうと思います。

人はいつ、ひらめくか?

研究者やデザイナー、アーティストなどは、「新規性」言い換えれば「ひらめき」が問われる職業の代表例とも言えるでしょう。研究者であれば新規性を特許や論文の形で実績として残しますし、デザイナーであれば新規性のあるデザインにより課題解決を目指します。アーティストも、独自の世界観を作品に昇華させる過程で、途方も無い数の試行錯誤を重ねていることは想像に難くありません。

例えば宇多田ヒカルさんは、NHKのプロジェッショナルで、以下のような言葉を残されていました。

ものづくりは、冒険

やれることをやっても本当に意味がないと思っているので、
やってみてどうなるのか分からないことを、
もしくはやれるかどうか分からないことを、

やるっていうのが、ものをつくる現場

ここで、人はいつ閃くのでしょうか??
人が閃く瞬間は千差万別だと思われますが、面白いことに、研究者の方々に聞いた範囲では比較的答えが似通います。それは、

  • お風呂に入っているとき
  • 飛行機に乗っているとき

などです。そして私自身も経験したことですが、過去に特許につながるような着想を得たのは、考えが煮詰まった後に、お風呂に入っているときでした。

ひらめきに必要な要素とは?

では、ひらめきを生むために必要な要素とはなんでしょうか?
ここでは、仮説段階ですが、以下の3つをひらめきに重要な要素として考えてみます。

  • 他分野における、ある程度深い主観的な経験の蓄積
  • 意識的な思考と無意識的な思考
  • 抽象的な思考

他分野における主観的な経験の蓄積

まず一つ目として、主観的な経験の蓄積です。言葉にしてみると固いですが、要は「色々なことに足を突っ込んで経験してみましょう」ということです。
特に、ある程度の深さまでは自分で足を突っ込んでみることがすごく重要です。

これは、本などから間接的に得られる知識よりも、自分の経験から得られる知識の方が圧倒的に記憶に残りやすいため、有機的に他分野の知識と結びつく可能性が高くなり、アナロジー思考を促進する(ひらめきの糸口となる)と考えられるためです。

意識的な思考と無意識的な思考

「思考」と言うと、一般には机の前に座って集中して課題を解いていくーそうしたイメージを持ちがちです。しかし、お風呂に入ってボーッとしているときも、また眠っている間にも、脳は無意識的な思考を続けています。

もちろん完全に無の状態から有を作り出すことは脳にとって無理な注文ですから、集中して問題に取り組む意識的な思考の時間は重要です。
この意識的な思考のプロセスで、問題に対する切り口をヌケモレなく論理的に考えられたり、問題そのものへの理解を深めることが可能となります。

しかし、閃きを生むためには思考のジャンプが必要となります。これに必要なのが、無意識的な思考です。これは後述する抽象的な思考とも大きく関わってきます。

抽象的な思考

ここでは、対象を良く観察して分析し、物事の本質を抽出しようとする思考を、抽象化思考と呼ぶことにします(要約的思考と言い換えても良いかもしれません)。

ここで、ひらめきに必要な抽象化とは、単に対象に近いものをグループ化して抽象度を上げるような「操作」ではないことに注意が必要です。こうした「一般化」からも価値が生まれる可能性はゼロではありませんが、多くの場合であまり実を生み出しません。なぜかといえば、本質を見極めるにはモノゴトの共通項だけでなく、モノゴトが異なる部分にこそ価値があることが多いのですが、特に思考力を要さない一般化をしてしまうと、モノゴトの細部を無視して共通項だけを抽出するような考え方をするためです。

ひらめきに重要なのは、一般化により枝葉を伐り取られてしまった100本の丸太ではなく、木の個性が光る1枚の葉だったりします。

まとめ

  • ひらめきに重要なのは、主観的な経験の蓄積・意識の切り替え・抽象的思考。
  • 価値を生み出す抽象化は本質を抽出しようとする思考。単なる一般化とは異なる。

アクセス数の推移(3週間目)と対策

ブログを初めて3週間。

少しずつ記事を書くのも習慣化できてきたので、ここらで一旦、自分のブログを少し振り返ってみることにします。

今のアクセス数は、以下のような感じです。
(正直アクセス数はかなり少ないので、オープンにするのは結構憚られますが、みなさんの励みになれば嬉しいです。)
今後もだいたい月一くらいのペースで、アクセス数の推移は公表していきたいと思っています。

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ブログ開始後3週間目のアクセス状況

今の所、1月で17記事を執筆し、1月合計で500PVといったところです。
仮に今のペースでアクセス数が遷移したとすると、残りは12日なので1月終了地点では500 / 17 * 29 = 850(PV/月)となりそうです。

初年度の目標は120記事達成と10000PV/月なので、執筆記事数のペースは悪くないですが、PV数に関してはまだまだ改善の余地がありそうです。

ということで、今日はこちらの記事を参考に、いろいろとブログの見直しを進めてみようと思います。

blog-support.jp

それと、ブログの初期設定についてまとめられているこちらの記事。

blog-support.jp

いやはやこういう記事は本当にありがたいですね。

早速やってみたこと

この記事を見て早速行った設定は、以下の通りです。

  • パソコン版のトップページの記事数を15に変更
  • アバウトページの変更
  • HTTPSの有効化
  • 背景画像を変更

こんなところでしょうか。背景画像の変更は完全に気分です・・・

これからやること

今の地点では見送ったこと

有料化への以降(広告を非表示にできる)

はてなブログを無料から有料へ切り替えるタイミングですが、自分はもう少し無料でやってみようかなと思っています。損益分岐点を考慮するとおそらく1500PV/月あたりを達成したら有料版に切り替えかなと思っています。

 

 

創造性のコアステップ

今日は、このブログで触れることの多い「創造性」について、今日は「主体的な経験の重要性」という観点から書いてみたいと思います。

 まずここでいう創造性とは、「発想力(ひらめき)」の意味で使っています。

  • 人間に固有の創造性の源泉はどこにあるのだろうか?
  • そしてその過程はどうなっているのだろうか?

こうした問いは、自分のライフワークにも繋がっている非常に興味深い質問です。

自分がデザイン思考に大きな関心を持つようになった、とある論文があります。
それは櫛勝彦氏による「プロダクトデザインにおける創造性と方法論」というもので、某デザイナーさんからお借りしたものです。あまりの面白さに思わず数ヶ月も論文を借りてしまい、重要な部分は逐一ノートにメモしておきました。そのメモは何度となく読み返していますが、やはり面白い発見があります。

この論文ではデザイナーの発想のコアステップとして「問題の再定義」と「アナロジーの発見」があることを見出しています。ここで問題の再定義とは、「与えられた課題を自己の経験を通したうえでの個人的言葉としてとらえなおすことであり、課題の意味を個人の思考スタイルで発見しなおすこと」と定義されています。

実はこの過程はデザインのみならず、研究でも共通したものがあります。例えば、研究において最初から解くべき問題が明確に分かっていることは稀で、試行錯誤を進めるうちに少しずつ問題そのものへの理解が深まってきます。そしてある時、自分の言葉で明確に、何が問題なのかを説明できるようになります。これが、いわば自分の中で腑に落ちた瞬間、つまり「問題の再定義」ができた瞬間である、と言えます。

さて、デザイン思考に話を戻しますが、ここで論文では次のような非常に興味深い記述がなされています。

2つの過程において必要となるのは、デザイナーの経験的観察である。それは、デザイン課題を持った上での意識的な観察もあるが、受動的、無意識的な日常経験も含まれる。そのような日常をも意識的に見直し、新たな世界の要請、つまりデザインニーズとして再定義する鋭敏な観察行為が必要となる。また同時に、様々な問題解決の事例の蓄積、つまり知恵や知識が必要となる。前者が「問題発見のための観察」であり、後者は「問題解決のための観察」である。

つまり、前述した主観的経験の重要性に加えて、創造性のコアステップとなる問題の再定義においては、「受動的・無意識的」に蓄積された日常経験を意識的に見直すための、鋭敏な観察行為こそが必要である、とされています。

まとめ:

  • 創造性(発想)のコアステップは、「問題の再定義」と「アナロジーの発見」
  • コアステップにおいては、「主観的経験」と、「鋭敏な観察行為」が極めて重要。

 

新規ビジネスを考えてみる方法(3)〜自然言語処理を活用した潜在ニーズ発掘の支援〜

だいぶブログを書く習慣も定着してきました。この勢いをなんとか維持したい今日この頃の、Makです。帰省中は様々な方とお会いすることができ、様々な刺激をもらうことができました。このブログを見られている方は少数だと思いますが、この場を借りて、お会いしてくださった皆様に厚くお礼申し上げます!

さて、先日は以下のような記事を書きました。

mak-japan.hatenablog.com

この先のニーズの深掘りや、潜在ニーズの発掘は様々な手法が考えられるところです。
例えば、アンケートなどのデータ収集やロジカルシンキング等を通して、顕在的なニーズを深掘りしていくという方向性も考えられますし、デザイン思考(先日紹介したアナロジー思考もデザイン思考に含まれる重要な思考法の一つです)により水平方向に探索し、潜在的なニーズを探る方向も考えられます。

今日は、少し変わったアプローチとして、自然言語処理技術を使って、潜在的なニーズ発掘を試みたいと思います。と言っても、内部で使用している自然言語処理技術はまだまだ基本的なものです(流行りの分散表現等は一切使用していません)。今回はあくまでイメージが伝われば良いかな、というレベルで書いており、技術の詳細には立ち入らないこととします。

自然言語処理とは

そもそも、自然言語処理とは何か?について、簡単に説明しておきます。自然言語処理とは、平たく言えば、人間が使っている言語(これを自然言語と呼ぶ)を、コンピューター上でどのように扱うかを考える研究分野となります。人間は自然言語をそのまま理解できるのですが、コンピューターは人間の脳とは構造が異なるため、自然言語をそのまま理解することはできません。そのギャップを埋めようとする様々な研究技術を総称して、自然言語処理と呼んでいます。

自然言語処理を発想ツールとして活用する

それではいよいよ、本題に入っていきましょう。先日の記事で、ターゲット顧客を決めるキーワードとして、「歌える」「一人」「ストレス発散」「楽器演奏」などのキーワードを抽出できました。ここから、さらにニーズを深掘りしたり、あるいは潜在的なニーズを捕まえたい、というのが目標です。

人は連想力があり、こうしたキーワードから次々に発想できるのが強みですが、コンピュータにそれをさせるのは簡単ではありません。そこで、自然言語処理技術の出番となります。

今回は現在開発中のアプリを使って、キーワードから様々なキーワードを連想していけないか試してみることとします。

まずは「歌」「楽器」「演奏」などのキーワードを与えます。

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「歌」「楽器」「演奏」などのキーワードを与えたところ。

すでに「歌」からは「音楽」や「声」などが出ていますが。。

さて、次にこれらのキーワードから、関連するキーワードを好きなような連想していきましょう。

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「歌」「音楽」などのキーワードから関連するキーワードを展開したところ。

上図のように、

  • 「歌」からは「声、リズム、音、行為」などのキーワードが
  • 「音楽」からは「芸術、表現、時間」などのキーワードが

それぞれ抽出できました。

個人的には、「歌」から「リズム」が、「音楽」から「時間」が抽出できたのが、少し面白いなぁと思います。これは新しいカラオケ店のコンセプトを考える上で、悪くないキーワードに思われます。

さて、更に発想の幅を広げていくため、気になるキーワードを気の向くままに、どんどん深掘りしていきましょう。人はこの部分で非常に頭を悩ませますが、機械では割と一瞬です。

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気になるキーワードを気の向くままに展開してみる。

どうでしょうか。「歌」「音楽」をスタートとして、「時間」→「自然」→「川」→「流れ」というように、ちょっと簡単には思いつかないような意味に「ジャンプ」していることが分かります。

現状は使用している技術や知識がナイーブなので、どこまで人間の発想を支援できるかは分かりませんが、「自然言語処理ってなんとなく面白そう」という印象を持っていただけると嬉しいです。

さて、次回からはこうした発想支援ツールの結果も使いつつ、新しいコンセプトのカラオケ店について更に考えていきましょう!

アナロジー思考とは

みなさん、こんにちは。帰省先から戻ってきました。Makです。
以前、以下のような記事を書きました。

mak-japan.hatenablog.com

この記事の中で、独自性を磨く方法として「定点観測の蓄積」という方法について書きました。
今日は「アナロジー思考」という発想法について、書いてみます。

アナロジー思考とは

アナロジーとは日本語で「類推」と訳され、「まったく違うように見えるモノゴトの中から、共通点を探し出す」思考です。アナロジーには大きく「伝えるためのアナロジー」と、「発想のためのアナロジー」に分けることができます。

伝えるためのアナロジー

「伝えるためのアナロジー」では、「AとはBのようなものだ」という具合に、説明したいモノゴトAを、相手がよく知っているBで例えて説明します。

例えば、インフラエンジニアの仕事を伝えるときに、「インフラエンジニアとは機械のお医者さんのようなものだ」と説明すれば、相手はインフラエンジニアという職種を聞いたことがなかったとしても、その仕事内容がなんとなくイメージできることでしょう。

発想のためのアナロジー

「発想のためのアナロジー」とは、自分が取り組んでいるモノゴトを、別のもので置き換えたらどうなるのか、と考えてみることです。これの利点は、

  • 取り組んでいるモノゴトの本質が見えてくる
  • 意外な繋がりが見えることで、発想をジャンプさせることができる

あたりにあります。
例えば、スティーブ・ジョブスが率いていた頃のAppleは革新的なヒット商品を次々に生み出していました。

「偉大な大工は、見えなくてもキャビネットの後ろにちゃちな木材を使ったりしない」はスティーブ・ジョブスの言葉ですが、商品の外装だけでなく、チップや回路など見えない部分へも気を配っていたと言われます。商品の本質をとことん追求し、シンプルさを良しとするーこうしたスティーブ・ジョブスの思想は、日本の「禅」に通じるものがあります。実際、スティーブ・ジョブスは禅に傾倒しており、度々来日しては禅の僧侶に従事していたようです。

このように、「IT」と「禅」のように全く関係のないように思われるモノゴトの中にも、共通点を見出していき、モノゴトの本質を探り、つなげていくことで、新しい発想を得ることができます。

新規ビジネスを考えてみる方法(2)〜強みの発見とターゲットの明確化〜

みなさん、こんにちは。帰省先で飲み続きのMakです。

先日は下の記事において「新規ビジネスを思いつく方法」として、既存のサービスを顧客目線とサービス提供者目線で捉えて洗い出す部分まで紹介しました(ものすごく、中途半端なところで記事が終わってしまいしたので、後日リライトします)。

mak-japan.hatenablog.com

 

今日はその続きとして、具体的に新規ビジネスをどのように考えていくか?について簡単な方法を考えてみます。

注:この方法は自分自身記事を書きながら試行錯誤している段階であり、面白い結論にたどり着けるかはわかりません。このため、あくまで参考程度として見ていただけますと幸いです。

自社の特長とニーズの共通点から強みを探る

先日は「新しいコンセプトのカラオケ店」を例に考えてみました。自分と顧客の2つの視点から、自社の特長と、顧客がカラオケ店に求めるニーズは何か、というものを簡単にリストアップしました。

さて、先日の記事を参考に整理し直したところ、例えば以下のような状況が考えられたとしましょう。

自社の特長

  • 小部屋が多い
  • 駅から近い
  • 防音性能高い
  • 音響設備は古い
  • 飲食は提供不可

顧客のニーズ

  • 歌うことができる
  • 飲食が可能
  • 楽器の演奏ができる
  • 二次会での使用
  • 一人カラオケでストレス発散
  • 大人数でパーティをする

この後行うべきは、自社の特長とニーズのマッチングです。
これは、以下のようにエクセルなどで表を作ってみると分かりやすいです。

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自社の機能 - 顧客ニーズの表。自社の強みをまずは抑える。

上の例では、例えば「小部屋が多い」という自社の特長が、「一人カラオケ」のニーズに合っていると思われるので「○(+1点)」を、逆に「大人数でパーティー」のニーズは満たさないので「×(-1点)」をつけています。

こうして○×をつけてスコアを合計した結果、スコアが高いものが「自社機能と市場ニーズ」が噛み合った強み、またスコアが低いものが弱み、となります。

ターゲットを明確にする

上の分析結果から、ターゲットを明確にしていきます。
そのため、カラオケの「主要なニーズ」と、合計スコアが高い「強みを活かせるニーズ」の2点を確認します。すると、

  • 歌うことができる(主要ニーズ)
  • 楽器の演奏(強みニーズ)
  • 一人カラオケでストレス発散(強みニーズ)

などのニーズを抽出できます。ここから、ターゲットはある程度明確化できそうです。つまり、「歌える」「一人」「ストレス発散」「楽器演奏」などをキーワードとして、そのような顧客がどのような特徴を持っているのか(年齢、性別などのデモグラフィックな情報から、来店頻度や使用目的などの情報まで取れると良い)について調べたり、データがない部分に関しては仮説レベルでも良いのでターゲットを明確にしていきます。

例えば、「音楽の好きな大学生(来店頻度:週2-3、目的:ボイトレ)」、「20-30代サラリーマン(来店頻度:月1-2、目的:ストレス発散)」といったような具合です。

ターゲットを明確にできた後は、競合との差別化を図るために、さらにターゲット顧客のニーズを深掘りしていきます。そのための手段としては、実際に店舗に一人あるいは少人数で来る顧客がどのような目的で来店しているのか、アンケート等により調査を行う手法が考えられます。

ところが、アンケート手法によるニーズの深掘りは重要な反面、以下のような問題があります。

  • 調査のコスト。結果が得られるまでに、多くの時間やお金を要する可能性がある
  • ニーズの深掘りができても、潜在的なニーズを掴むことができない可能性がある

そこで、次回はアンケート以外の方法で、ターゲット顧客が潜在的に持っているかもしれないニーズを見つけていくにはどうしたら良いのか、自然言語処理技術を生かした方法でアプローチできないか、考えてみることにします。

まとめ:

  • 自社の特徴-顧客ニーズの表を描いて、自社の強みを探る。
  • ターゲティングは、主要なニーズと、自社の強みを活かせるニーズから。
    この際デモグラフィックな情報だけでなく、行動履歴や価値観に関する情報を取れるならベスト。
  • ニーズの深掘りは、ターゲット顧客へのアンケートなどが考えられるが、コストがかかる他、潜在的なニーズの発掘には不向きな可能性も。

 

新規ビジネスを考えてみる方法

みなさん、こんにちは。姪っ子に頼まれてカバの絵を描いたらイノシシとサイの雑種のような未確認生物を描いてしまいました。これはと思って母の絵を見たら母はプラナリアのような生物の上にカタカナで「カバ」と描いてありました。血は争えませんね。Makです。

先日は下の記事において「独自性を磨く方法」として、独自性を磨くことの重要性と、定点観測を積み重ねる方法について紹介しました。

mak-japan.hatenablog.com


今日は別のアイデア発想法として、マーケティング分野で用いられるアイデア創出法について紹介します。この記事では、新規ビジネスを思いつくいい方法は?という疑問に対する糸口がつかめるかと思います。

既存サービスの機能を洗い出してみる

ここでは例として、あなたがカラオケ店のオーナーで、新しいコンセプトのカラオケ店を考えているとしましょう。
あなたがカラオケ店の顧客だとすると、どのようなカラオケ屋にいきたいと思うでしょうか??思いつくままに、まずは洗い出してみましょう。

顧客視点で考えた時に、「曲数が多い」「機種が新しい」「PVなどの映像が充実」「音響設備が良い」などがあげられるかもしれません。

さらに、カラオケは二次会などで使われやすいので、「立地が良い」「料金が分かりやすい」なども重要な要素かもしれません。

ある程度数が挙がってきたら、ここからカラオケ店に視点を変えて、カラオケ店が提供できる機能とは何か、を考えてみます。

「歌える音響設備がある」「防音性能の高い個室がある」「飲食を提供できる」「深夜でもやっている」などが挙げられるでしょうか。

ここで、カラオケの主機能はなんだろうかと考えてみると、カラオケは「歌うことが出来ること」が主機能であり、その他はおまけの機能であるとも言えそうです。そこで、ここでは「主機能」は維持したまま、さらに副機能を変えてみるとどのようなサービスが考えられるかを検討します。

続く。

 

独自性を磨く方法

みなさん、こんにちは。先日、豚は体脂肪率が13%程度と聞いて衝撃を受けました。おかげさまでダイエットのライバルができました。Makです。

先日は下の記事において「具体的に考える」ことが「独自性」を磨くことにつながる、という記事を書きました。

mak-japan.hatenablog.com


今日はその続きとして、独自性を磨くには?ということを中心に書いてみたいと思います。

独自性を磨くべき理由

ここで独自性とは、「自分なりの考えや視点」を意味しています。
そもそも独自性を磨くべき理由は何でしょうか?それは、先日から繰り返し書いている「最適化」と関連します。最適化が十分に進んでいない世界(現在)では、最適化することが価値を生むため、最適化の能力を磨くことは人間にとって意味があります。このため、従来の教育では「正解・不正解」がはっきりしている問題を、制限時間以内に解く「情報処理能力」「問題解決能力」が重視されていたと言えます。

しかし、今後は最適化の能力は AIにより代替されていきますから、「単純に問題を要領よく解く能力」の市場価値は大きく下がっていくことが予測されます。電卓の登場により、「暗算能力」の市場価値が大きく落ちたのと同様です。
逆に、「問題発見能力」や、「ユニークな観点から問題を再定義できる能力」「創造力」などの市場価値は今後も上がっていくと思われます。こうした力を磨く上で基礎となるのが、その人の独自性にあると言えます。

独自性を磨く方法

それでは、独自性はどのように磨いていけば良いのでしょうか?
様々な方法を考えられますが、ここでは、定点観測の蓄積という手法を紹介します。

定点観測を積み重ねる

これは、知人のデザイナーの方(Aさんとします)が実践されていた、非常に応用範囲の広い方法です。

Aさんは、一見何の変哲も無い光景を、継続的に写真を撮って SNSに投稿する、ということを繰り返しています。例えば、駅前に置かれているフリーペーパーの束を側面から撮影したものであったり、居酒屋のトイレの流し台などの写真などです。

インスタは一般に「映える」写真ばかりが上がる傾向にある中で、Aさんは淡々とフリーペーパーの束の写真や流し台の写真が継続的に上げられているーその意図は何か、気になって聞いてみました。

Aさんによると、「1枚だけでは分からなくても、定点観測することで初めて見えてくることがある。例えば、流し台自体はオシャレに見てても、流し台の周りには水滴が飛び散っていたりする問題に気づく。フリーペーパーの束も、一枚ではなく、数を撮ってみて初めて、そのテクスチャの美しさが見えてくる。しかも、こうした定点観測の蓄積は、他の人には真似できない(同じフリーペーパーが再度駅に置かれることは無いため)。こうした定点観測の蓄積が独自性を生む」ということを話されていました。

結論:独自性を磨く一つの方法は、定点観測の蓄積。

具体的に考えることの効用

みなさん、おはようございます。帰省先の家で寝すぎて寝起きのMakです。やはりホームは良いですね〜

今日は思考法の一つとして、「具体的に考える」ことの効用について書きたいと思います。この記事を読むと、「文化背景が異なる人と円滑にコミュニケーションを取るにはどうすれば良いか?」という疑問が少し解消するかもしれません。

 

具体的に考えることの効用

独自性を磨く

この世界の人や物事は多面性を持っています。そのため同一のモノゴトであっても、見方を変えれば全く違うものに見えたりします。核になる事実や実体は一つしかないのですが、多くの場合その事実に直接触れることはできないので、表面にある無数の面からある面を選びとって注意深く観察し、その対象を理解する必要があるのです。

例えば、デザイナーの原研哉氏は、「デザイン」を次のように様々な形で定義します。

すでに身体や感覚が知っていることを、わかり直していく道筋がデザインです。

合理的なものづくりを通して人間の精神の普遍的なバランスや調和を探ろうとすることが、広い意味でのデザインの考え方である。

デザインは思想であると同時に力でなければいけない。具現化できる力がないと、デザインをやっても意味がない。

デザインとはものの本質を見極めて、潜在するものを目に見える形にしていくこと

デザインは蓄積されてきた人間の知恵に気づいていく行為でもある。

デザインとは、だったりして、をかたちにすることです。

「デザインとは何か?」という問いに対して、こんなにも様々な答えが出てきます。

ここで、上に挙げた文のどれもが短文でありながら「独自性」を失っていないことは注目に値します。独自性(自分ならではの観点や価値観)がそこに存在するからこそ、辞書的な抽象度の高い定義とは異なり価値があるのではないでしょうか。

このように、具体的に考えることは独自性を磨くことにも繋がるので、非常に重要であると言えます。

自分の理解の度合いがわかる

具体的に考えることの別の効用として、自分自身の理解の度合いがクリアになるというものがあります。

人間は問題に取り組んでいる時、問題に対する理解が曖昧である部分に自分自身ではなかなか気づかないものです。こうしたときに無意識に陥りがちなのが、「曖昧な言葉や表現でボカすこと」です。こうした表現は曖昧なゆえに解釈の余地が広いため、それで一見分かった気になってしまうのです。「具体的に考える」ことは、こうした自分の理解が曖昧である部分を浮き彫りにするため、自分がどこが分かっていないかに気づくことができます。

コミュニケーションが円滑になる

特に言語の異なる相手とコミュニケーションを取る際に、「具体的に考える」技術は必須となります。

 

それはなぜかと言えば、単一民族かつ閉鎖的な環境で育まれてきた日本文化と、様々なバックグラウンドや価値観を持つ多民族が共生する過程で育まれてきた文化とでは、コミュニケーションで重視する方向性が大きく異なるためです。

一般に日本文化では共通の価値観を持つ人が多く、曖昧性や語間を許容しますが、英語では曖昧性は誤解の元であり極力排除しようとします。英語は「コミュニケーションの最適化」が進んだ言語であると言えるでしょう。

ちなみに語義の曖昧性解消は自然言語処理でもホットな研究分野であり、いつかこれについても書きたいと思います。

結論:海外の人と会話をするときは、具体的に考えて話してみよう!

文章を書く方法

皆さん、こんばんは。帰省中の飛行機から書いています。と思ったら書き終わりませんでした。Makです。今日は、とある読者の方から「文章を書く方法」について尋ねられたことがあったので、モノを書くということについて考えてみたいと思います。尚、この方は「考察」をどのように書けばいいか、ということに興味がありそうだったので、ここではレポートの特に考察に絞って考えてみます。

文章の構成を考える

まずは説得力のある文章を書くための一般的な手法として、ピラミッドストラクチャを紹介します。この手法は論理思考で使われるツールの一つであり、学校や仕事におけるレポートやプレゼンテーションの作成に役立ちます。

まずは、レポート全体を通して解決するべき課題(イシュー)と、課題に対する主張を明確にします(キーメッセージ)。次に、キーメッセージを伝えるためのサポート(できれば一つではなく、23あると説得力が増します)のピラミッドを意識して組み立てる、というものです。書く字数にもよりますが、キーメッセージを支えるサポート、そしてそのサポートをさらにブレークダウンしたサポート、の3段構成くらいが実用的です。

どの切り口でサポートを選ぶか

一番慣れが必要なのは、キーメッセージを支えるサポートの選び方です。主張を説得力のあるものにするために、MECE(モレなくダブリなく)を意識してみるのが基本です。MECEな切り口を探し出すには、要素を因数分解できないか考えてみるのがオススメです。

例)イシューとして、「売り上げをあげたい」を考える。

この時、売り上げ=単価*個数と分解することで、よりモレなく考えることが可能となります。

 

今日は少し時間がないのでここまでとします。
また必ずリライトします・・・!!

 

 

生命をデザインするために必要な要素は何か

みなさん、こんにちは。 今週もあと1日で終わりですねー。今日は仕事がそこそこ進みテンション高めなMakです。さて、先日はこんな記事を書きました。

mak-japan.hatenablog.com

ここでは、人間とAIの違いを、「遊び」というキーワードから考えました。
これは、「遊び」が創造力など知性の源泉であり、長期的にも人間を人間たらしめる重要な要素になる、と考えたからでした。

今日は、これを更にもう少し、発展させて考えてみます。
将来的に「遊び」をAIに持たせることは、可能なのでしょうか?

「遊び」をデザインする上で欠かせない要素

前回の話の振り返りとなりますが、現在のAIは問題解決、とりわけ「最適化」に特化しています。この最適化という目的に関しては、古くから存在する機械学習モデルも、最近お茶の間を賑わせているディープラーニング(深層学習)モデルも、大きな違いはありません。

ところが最適化は目的(ゴール)があって初めて機能しますから、目的のない遊びをデザインする、というのは原理的に難しそうな気がします。それゆえ、将来も真の創造性は人間固有のものとして残るのでは、というところまで考えました。

しかし、ここでは、少し背伸びして、「遊びをデザインできないか」と考えてみることにします。もし遊びをデザインするとしたら、どうすれば良いのでしょうか。

ここで、人間はいつ遊ぶことを覚えるのか、考えてみることにします。
人間はまだ赤ん坊のうちから、誰から教わるでもなく、自分で遊びを思いつきます。むしろ子供の頃の方が創造力豊かで、大人になるにつれて頭が硬くなる、というのは大人になった皆さんの共通認識ではないでしょうか・・・(笑)。

大人になるにつれて一般に創造性が失われていくのはどうしてでしょうか?単純に老化によるものもあるかもしれません。あるいは、大人になって「賢くなる」につれて、子供のように自由に発想するよりも、経験から考えたり論理的に考えたりする比重が増えるためかもしれません。あるいは単純に脳細胞やシナプスの数が大人になると減少したり、あるいは新生するなど、脳内構造(ネットワーク)の変化のためかもしれません(※)。

いろいろな可能性が考えられますが、ここでは2つのことに注目して考えてみることにします。子供は「自分で遊びを思いつく」点、そして「脳内ネットワーク」です。


※補足

大人になると脳細胞は増えることがなく死滅する一方だ、というのがこれまで通説だったが、人間は年齢にかかわらず生涯ずっと脳の神経細胞ニューロン)を増やしているという研究報告もある。

www.newsweekjapan.jp

生命の本質は何か

遊びをデザインする上で重要な事柄として「自分で遊びを思いつく」点、そして「脳内ネットワーク」が鍵ではないかという仮定を置いてみました。
これは言い換えると、「自律性」と「なんらかのネットワーク構造」と言い換えることができます。

ここで自律性を考えるとき、自分は聖書で神が最初の人間である二人を創造された際に「自由意志」を与えられた、というエピソードが思い出されます。以下、神がその2人に話したとされる内容を抜粋します。

「園のすべての木から,あなたは満ち足りるまで食べてよい。しかし,善悪の知識の木については,あなたはそれから食べてはならない。それから食べる日にあなたは必ず死ぬからである」 創世記 2章16節

結果として、2人の人間は自由意志を行使して創造者である神に背き、善悪の知識の木から実を食べてしまった結果、人類は罪を背負うようになり死という高い代償を抱えることになります。

話が逸れましたが、このエピソードからはある重要な点に気付かされます。
人間のように遊びのような真の知性を持つ存在をデザインしようと思うなら、例え結果が予測できないものであるとしても、「自律性」を与える必要があるのです。真の自律性がないところに、遊びは生まれません。

デザインとは問題解決の手段ですから、ある意味では「最適化」と共通するものがあります。つまり今回であれば「生命をデザインする」という目的があるわけです。目的がある以上、デザイナーは創造物を厳密に管理して最適化したくなるのですが、それでは真の知性あるものは生まれない。ところが自律性を与えるとデザイナーの計画通りにはいかなくなる、というジレンマに苦しむわけです。

では、このジレンマ(創造と自律性のジレンマと勝手に呼びます)をどのように乗り越えれば良いのでしょうか?

創造と自律性のジレンマを克服するために

前述のジレンマに対して、今の自分はまだ答えを持ち合わせてはいません。
しかし、なんとなくこうではないか、という程度の仮定は考えられそうです。

まず創造物に自律性を組み込んだ段階で、それが予測不能になることは確かでしょう。
しかし、その行動が完全にランダムになるわけではありません。完全にランダムであればそれは「遊び」と言うより「ただのバカ」であり、そこまで考えてデザインする必要もありません・・・笑

では、どのように考えるか。ここでは前述した2つ目の要素、つまり「脳内ネットワーク」をヒントに考えてみたいと思います。

脳内にはどれだけの細胞があるのでしょうか。
「脳は「脳(神経)細胞」から構成されている。 その数は、大脳で数百億個、小脳で千億個、脳全体では千数百億個にもなる。」とのことです。出典:脳の構造 | BSI Youth

途方もないほどに膨大です。

さらに生命の最小単位は「細胞」である、とするテオドール・シュワンの細胞説の考え方にたてば、事態はより複雑かつ面白くなります。千数百億個ものいわば「小生命」は、自律性を内包しながら、いかにして脳全体としての機能が保たれているのでしょうか。

これに対する答えは持ち合わせていませんが、個の「自律性」と集団の「協調性」が高度に保たれているとき、そこに人はなんらかの知性を感じるのではないでしょうか。

例えば、このイワシの群れのように。


渦を巻いて泳ぐイワシの群れ [仙台うみの杜水族館]


あるいは、このホタルの木のように。


パプアニューギニアの蛍が住む木

次回は、さらに今日の考えを一歩進めて、より具体的に考えてみたいと思います。

結論:生命をデザインするために必要な要素は「自律性」と「協調性」(現状は、ただの空想レベルの仮説です!)

最適化が進む世界を見据えて今何をすべきか〜短期的戦略〜

みなさん、こんにちは。 今日は少し早起きして記事を書いています。先日はこんな記事を書きました。

mak-japan.hatenablog.com

人間の生存戦略として人間とAIの棲みわけがあり、その中でも「遊び」や「偶然性」が人間らしさを考える上で長期的には重要なキーワードとなるということを書きました。
今日はその続きとして、では短期的にはどのような戦略が有効か?ということを中心に書いてみたいと思います。

最適化が求められる社会的背景

今、日本は世界でもっとも少子高齢化が進んでおり、世界で1番真剣にこの社会問題に向き合う必要がある国であると言えます。

以下のように、日本の人口は2004年を境に減少に転じており、今後は急速に人口が減少していくことが予測されています。
(図の出典:日本の人口問題がよく分かる4枚のプレゼンテーション - シニアガイド

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日本は今後、急激に人口が減少していき、少子高齢化が加速する

少子高齢化のスピードはものすごく、2005年頃は5人で一人のお年寄りを支えれば良かったのですが、1人で1人のお年寄りを支えないといけない時代が今の若者世代には待っている、と言うのが現実です。

基本的に国の経済は人口*消費で伸びていくため、人口減少が進む今後の日本で経済が上向くことは考えづらいと言えます。このためアベノミクスでは消費を喚起しようと金融戦略を矢継ぎ早に打ち出しましたが、どれだけ景気が良くなろうと税金や物価がそれ以上のペースで上がっていけば結局の所可処分所得(実質的に使えるお金)は減っていきますから、長期的な国の経済問題の解決に繋がらないのは自明である気がします。もっと早く手を打つべきは人口減少に歯止めをかけるための政策なのですが、現状有効な手立てが見つかっていない状況と言えそうです。

最適化が進んでいない産業で最適化を考える

暗い話になってしまいましたが、こんな社会問題を抱える日本であるからこそ、AIの導入等により生産性を向上させるニーズは諸外国よりも確実にあるとも言えそうです。マーケティング的な発想では、例えば医療や介護などのヘルス市場は成長市場であり、なおかつAIによる最適化の余地が多く残されているため、ビジネスチャンスは大きいと言えるでしょう。

日本全体を俯瞰すると前述の通りオワコンと言われる状態ですが、その中にも必ず解決するべき社会問題や、成長している産業があります。世界の若い活気にあふれた国に進出するのも一手ですが、今一度日本という国で出来ることがないか、考えて続けていきたいと思います。

結論:最適化されていない分野にビジネスチャンス有り。キーワードは「AI」*「社会問題の解決」

最適化が進む世界を見据えて今何をすべきか〜長期的戦略〜

みなさん、こんにちは。 今週も半分終わったと思ったらまだ火曜という現実に立ちなおれないMak  です(笑)先日は、「世界は最適化の方向に進む」という記事を書きました。

mak-japan.hatenablog.com

AIを用いる大きな目的の一つに最適化があり、合理化が推し進められた結果、あらゆる産業で「無駄」や「偶然性」が排除されていく。そんな将来が待っているということを書きました。
今日はその続きとして、このような将来を見据えて、我々は今何をすべきか?ということを中心に書いてみたいと思います。

今日は先に結論を書きます。

結論:遊ぶ!!

おいおいおい!と言われるかもしれませんが・・・笑
以下、この結論に至った理由を、説明していきます。

「遊び」はなぜ重要か

一言で言えば、「遊び」はAIにはない「人間らしさ」の要素を多く含むためです。
また、人間らしさを考えることは、将来AIとの棲みわけを考える上で非常に重要です。
では、遊びがどのように人間らしさと結びつくのか考察してみます。

遊びは最適化と対極にある

一つに、現在のAIは目的が与えられて初めて最適化が機能するという特徴があります。無駄を省いて現在地からゴールまで最短距離の正解を探すのが最適化ですから、目的がないと機能しないのはごくごく当たり前の話です。

一方で、人間は目的がなくても行動することができます。寄り道をし、その過程を楽しむ心があります。つまり、人間が人間らしくあるためには、目的のない「遊び」が重要である、と言えます。

遊びを創り出せるのは知性の証

遊びを知らない生物に、遊び心のあるモノゴトは創り出せません。
つまり、創造力の原点は遊びにある、と言えます。これは最適化とは全く逆方向の考え方です。
最適化は、既に存在している正解/不正解の問題を最短距離で解く思考。
遊びは、目的なんか考えず、役に立つかも全くわからないけど、とりあえずやってみること。

遊びは人間の感情と深く結びついていて、だからこそ目的がなくても没頭できる。
目的がないからこそ、先入観その他諸々から思考が自由になり、結果的に、当初からは予測もできなかったような発見に繋がったりもする。

そういう意味で、知能を考える上で、遊びはすごく大切だと思うのです。 

偶然性からみる人間らしさ

「遊び」が今後人間とAIの棲みわけを考える上で非常に重要な要素になることを説明しました。ここからは少し「遊び」から離れて、「偶然性」という観点から人間らしさを再度考察してみることにしましょう。

「どの仕事につくか、どこに住むのか、パートナーとして誰を選ぶのか。」
人生を左右するような重要な意思決定から、「今日のご飯は何にしよっかな♪」に至るまで、人間は普段から非常に多くの意思決定を行っています。

本来AI等による「最適化」は、こうした意思決定上における無駄を極力なくしていくことで、人間を支援してくれる素晴らしいものです。
例えばアマゾンの「あなたにオススメの本」の精度が上がれば上がるほど、本屋でどの本を買うか迷う時間とエネルギーを節約できるわけで、これ自体は素晴らしいことと言えます。

しかしながら同時に、これは大切なある要素を犠牲にした上で成り立っているといえます。それが「偶然性」です。

人間らしさとは「偶然性」と「必然性」のバランスで成り立つ

偶然性は、なぜ大切なのでしょうか。それは、人間らしさと偶然性の間には、切っても切れない関係があるからです。「動物化するポストモダン」で有名な東浩紀氏は「偶然性と必然性のバランスが人間らしさを規定する」と指摘します。
つまり、動物と人間の間には、

  • 動物は食欲や性欲のように、必然的な生理的欲求のみに支配される生き物である。
  • 一方で人間は、必然的な生理的欲求だけでなく、偶然性のある選択を行うこともできる。

という違いがあります。
例えば、便利だからといってアマゾンが推薦する「あなたへのオススメ」の本しか購入しなくなったり、極端な例では、その日のご飯を何にするかの選択で、今日も明日も次の日も、ファーストフード店のハンバーガーを食べるようになったとすればーこれはもはや「食文化」ではなく「餌」なのではないかーすなわち、偶然性を失った先にあるのは、「人間の動物化」なのでは、という危惧です。

少々哲学的ですが、この「偶然性」は、「遊び」同様、人間らしさを考える上で非常に重要なキーワードであると考えます。

とはいえ・・・

悲しい哉、現実問題として、「遊ぶ」だけでは資本主義のこの世知辛い世の中、残念ながら生きていくことはできません。。

ですので、短期的には生活をしていく基盤を確保するのはもちろん重要です。
その上で、長期的な戦略として、できるだけ「遊び」や「偶然性」を大切にする時間をもち、「人間らしさ」を磨く。そんな塩梅で生きていこうか、と考える今日この頃です。

今日のまとめ:

  • AIと人間を差別化する要素は「遊び」と「偶然性」
  • 「遊び」は創造性の原点である

世界は最適化の方向に進む

みなさん、こんにちは。正月休みが恋しいMakです。
以前、AIと機械学習について以下の記事で簡単に説明しました。

mak-japan.hatenablog.com

今日はその続きで、AIが発展した先に何があるのか、書いてみたいと思います。

この記事を読むと・・・
「AIが発展した先の世界ではどうなるのか?」
という疑問が少し解消されるかもしれません。

機械学習とは(おさらい)

ここでは、改めて前回書いた記事のポイントを再度、以下に書き出してみます:

  • 最近話題に上がるAIは、機械学習+αの意味で使われることが多い
  • AIは文脈により異なる意味を持つので注意が必要
  • 機械学習の本質はデータから傾向(パラメータ)を学習して、未知データの予測などに活用すること

でしたね。
ですが、説明を少し単純化しすぎていたため、「機械学習と言ってもやっていることは関数のパラメータを求めているだけなのか?それでは近年あれだけAIと騒がれている理由はどうして?」と疑問に思われた方もいるかもしれません。

実はAIの研究自体は歴史が非常に古く、過去に幾度となくAIブームが起こっており、現在は第三次AIブームと呼ばれています。では何が過去のAIブームと大きく異なるかですが、

  • コンピュータの計算力が昔に比べて大幅に向上した
  • Webの発展により、使えるデータが大幅に増えた
  • ディープラーニング(=深層学習)と呼ばれる技術の発明

が挙げられます。ディープラーニングについてはお茶の間でもニュースで耳にされることが増えてきたかと思いますが、今回は詳細には立ち入りません。
深層学習と機械学習は名前も似ていますが、実は主たる目的も共通しています。
つまりどちらも、「過去のデータから最適なパラメータを求めること」が目的です。ただし、手法が異なります。この部分については、また後日説明します。

ここで、「過去のデータから最適なパラメータを求めること」を、これ以降は「最適化」と呼びます。AI = 機械学習 + ディープラーニングとすれば、AIは最適化を目的としていることになります。

「最適化」とは?

ここではもう少し、最適化について考えてみることとします。最適化により、未知のデータや状態に対しても、予測が可能となったことを思い出してください。当然データが少ないと予測の精度は低いのですが、それでも当てずっぽうな予測よりは上手く予測できることが多いはずです。さらに機械は感情を持たないため、どのような状況下でも合理的な判断を行うことが可能となります。予測精度の高さは多くの場合において人間を上回るようになるのはまちがいないでしょう。

最適化が進んだ先に

今後あらゆる産業でAIの導入が進み、過去のデータから合理的な判断がなされ、結果として「偶然性」により支配されていた世界の領域は確実に狭くなります。例えばパートナー探しにおいては、以前であればお見合いや、たまたま所属していた会社やコミュニティ内で結婚するなど、高い偶然性に支配されていたと言えます。今後はデータに基づいた高度な最適化が進み、その人に最適なパートナーが紹介されるサービスも出てくることでしょう。仕事でのマッチングも同様です。

好もうと好まざると、このような高度な最適化が進んだ世界が来るのは恐らく間違いありませんーこのような「偶然性が消えていく」時代の到来に向けて、どのように生存戦略を立て、生きていく必要があるのか。次回はここにフォーカスを当てて、考えてみたいと思います。

結論:またまた、次回に持ち越し。

ニーズをデータから探る方法

みなさん、こんにちは。明日から本格的に仕事始めで、少し重たい気持ちになっている方も多いのではないでしょうか。私は今年は正月休みは短かかったこともあり、なんとか無事に社会復帰できそうです(笑)
さて先日は以下のように、人の悩みと疑問について、Q&Aサイトからデータを収集して少し詳しく調べようとしていましたが、データの準備に時間がかかってしまい、分析には辿りつきませんでした。

mak-japan.hatenablog.com

そこで今日は先日の続きで、「悩み」と「疑問」をもう少しブレークダウンして調べていきたいと思います。同時に、これを題材として、データ分析手法の流れやポイントなども少しご紹介します。

この記事を読むと・・・
「皆がどういうことに関心を持っているのか?それを調べるにはどうすれば良いか?」
という疑問が少し解消されるかもしれません。

カテゴリーをさらに細分化して結果を見る

昨日はもっとも粒度の大きなカテゴリで結果を見てみましたが、カテゴリを細分化して結果を見てみましょう。さらに、ここでは「悩み系」と「趣味系」を分けて見てみます。まずは悩み系のTOP15の結果です。

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細分化して結果を見てみる。悩みTOP15は上の通り。


「恋愛相談」が2位以下を大きく引き離してTOPとなっていました。このような絶対数の大きなジャンルは、当然ながら調査の価値があります。
さらに「大学受験」が4位に、「法律相談」が6位に。「ダイエット」や「ヘアケア」なども上位に上がっているのが分かります。
先日も書きましたが、朝日新聞の調査では「健康・仕事・お金・生き方・子育て」などの、「The・悩み」とも言える項目がTOP5となっており、大学受験や法律相談などの項目は出てきませんでした。こうしたジャンルは情報価値の観点からはいわゆる穴場的なジャンルの可能性があるため、これも調査してみる価値があります。ポイントは、主流派である調査結果との差異に着目してみる事です。
また「データの準備」に遡りますが、データのソースや粒度を変えてみることで、一つのソースからは見えていなかった物事を多面的に見る事が可能となり、新しい発見に結びつく可能性があります。よってデータ分析上、データの収集はもっとも面倒、かつ一番重要な部分とも言えます。

さて、次に悩みとは少し異なる「趣味系」での上位を眺めてみましょう。

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趣味系TOP15は上の通り。アニメや女性アイドルなど、趣味の中ではマイナーな位置を占めそうな項目が上位に。

特に「アニメ」「女性アイドル」「鉄道」などが上位にきたのは予想外でした。なぜなら、これらの趣味は、例えば「旅行」や「料理」など王道的な趣味と比較するとマイナーで、普通であれば質問投稿数は少なくなるように思われるためです。

これらの趣味を持っている人がたまたま知恵袋を使う傾向が強いから、という「ユーザー層の偏り」が原因であることも考えられますが、もしかしたら「アニメ」「アイドル」「鉄道」などの趣味はニッチで奥が深く、必要な情報が簡単には手に入らないために、わざわざQ&Aで質問して疑問を解決しようとしている可能性も考えられます。そこで今回は、「アニメ」「アイドル」を例に、少し深掘りしてみる事としましょう。

生データにあたってみる

生データの分析は光る原石探しのようなもの

さて、データの全体像がつかめたところで、ここからは生データに当たって少し詳細に見ていくこととします。ここで生データとは、知恵袋で実際に投稿されている質問を意味しています。ここで生データに当たる上で注意点があります。
それは、生データは生ゆえに、玉石混淆である(と言うより、大抵は石コロである)
という事です。例えるならば無数のガラクタのような生データから、光る原石を見つけるような作業です。このため何も戦略を持っていない場合、生データの分析において、時間や精神的エネルギーを無駄に浪費した挙句、何も発見はなかった、という事になりかねません。これを完全に避けるのは困難ですが、幾つかコツはあるのでご紹介します。

生データ分析での浪費を最小限に抑える戦略

  • データー準備の段階で、そのデータソースが適切か吟味する。
  • 生データにあたる前に「仮説」を持つ。
  • 生データにランキングなど「重要度」の情報があると望ましい(重要度の高い情報から効率的にチェックできるため)

さて、今回は例として、上位に上がった趣味系の質問を確認してみましょう。
「アニメ」では、特定のシーンにおいて、その裏に隠された意図などを知ろうとする質問や、似ているキャラクターについて深く知ろうとする質問が盛り上がっているようでした。例えば

風の谷のナウシカのあるシーンについて、ナウシカがラステルを助けようと洋服を脱がせようとした後、目を伏せてまた洋服を着せますよね? あれは何か意味があるのでしょうか?

と言った具合です。アニメに詳しい方は、特定の映画やアニメへの愛着が強く、普通であれば見逃してしまうような部分もしっかりと意図を把握しよう、とする傾向があるのかもしれません。この部分は、詳しい方であれば情報価値を生みやすい分野と言えるのではないでしょうか。

「女性アイドル」に関しては、自分が見た範囲では、アイドルの写真付きの投稿が中心でした。質問内容としては写真の真贋(加工でないか)などを確認する投稿が多く、情報価値の観点からはあまり面白い投稿は見当たりませんでした(採石場のごとく見事に石ばかり)。

「英語」に関しては、「英語を訳して欲しい」という質問が中心か、と思いきや、

「OK」は何の略なんですか? 

という少しトリビアな質問も(笑)。英語など語学系のブログでは「TOEICの点数を上げる方法」「ペラペラに話せるようになるには」などテクニカルな話題によりがちですが、堅い内容ばかりでは読者は飽きてしまうもの。少しトリビア的な知識も織り交ぜることで、読者を惹きつけ、差別化ができるかもしれません。

今回は趣味に絞って生データをチェックしてみましたが、悩み系についても同様にチェックしていくことで、なんらかの気づきが得られるかもしれません。

結論:「皆がどういうことに関心を持っているか」知る上で、Q&Aサイトを分析する価値はありそう。

データ分析手法のまとめ

  • データの準備。ユーザーの行動から、データ分析対象とするソースを決定する。
    このとき、階層別の情報にまとめておくと後々便利。
  • まずはざっとデータを眺める。絶対数が多いもの、予測や主流派と差異があるものに着目する。
  • 最後に、絞った中で生データに当たる。生データの分析は時間がかかるため、全体を眺めている時に簡単でも「仮説」を立てておくと、見るべきポイントが定まり、分析作業が早まる。